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メイ、ありがとう。 [【Akuta】アクタのこと]


メイは3月17日の夜、18年の生涯を閉じました。

今日、メイのお墓をつくりました。
ちなみに、今日は春分の日でした。
非常にパワーの強い日だったそうです。

メイはたくさんの人にかわいがられて、本当に幸せだったと思います。
みなさま、ありがとうございました。



メイは高校時代、同級生だった妻が(そのときはまだ友達でしたが)拾った猫でした。
飼う家が見つからず、一先ず預かっていたのですが、やはり情が移ってウチで飼うこと
 になったのです。


メイは交通事故に遭ったこともありました。
多分、車の下に寝ていて轢かれてしまったのだと思います。
家の風呂場の下に隠れて、そのときは死を覚悟していたのかもしれません。

その事故のため、前と後ろに一本づつワイヤーが入っていました。
年を取って筋力が落ちてからはちょっとつらそうでした。


メイは祖父ととても仲良しでした。
祖父があまり動けなくなってからは、よく膝に乗っていました。

祖父が亡くなってからのメイは急激に元気がなくなりました。
祖父を何となく探しているようで、ぼくの膝に乗っても「違う」という感じでまたどこかに
 行ってしまうのです。
このときは正直、後を追うように行ってしまうんじゃないかとみんな心配しました。

けれど、その間大きくなった息子のゆいがメイをある意味で元気付けました。
メイはゆいの「育ての親」になってくれました。

それまでメイは、子どもはどうも苦手か嫌いだったようです。
見向きもしないか、触られて怒ったこともありました。

なのに、ゆいに対しては何をされても怒りませんでした。
明らかに、「大目に見て」いました。

その一方で、ゆいとメイはライバルでもありました。
喫茶店のお客さんにどちらかがかわいがられていると、それを邪魔して自分がかわい
 がられようと張り合ったりするのです。


メイはきっと、喫茶店のお客さんに会うのも楽しんでいたと思います。
もちろん、気が向いたときでなければ出てきませんでしたが。


喫茶店を始めるに当たって、母はメイをどうするかちょっと悩んでいました。
飲食店で当たり前のように猫がうろついていていいのかと。

メイは改築した当初から、当然自分の縄張りの一部だと思っていて、壁の下の方は
 メイの爪研ぎ跡だらけです。
結局、やはりメイは家族の一員だし、そちらを優先的に考えることにしました。

それがまさか、「猫カフェ」として紹介されるようになるなんて、予想だにしていません
 でした。


メイがいなくなったらなんて、もちろん考えたくもなかったし、でももしそうなったら悲しみ
 に溺れ、立ち上がれないんじゃないかとずっと思っていました。

でも、おかげさまでメイのことを悲しんでくださる方がたくさんいます。
そして、メイはたくさんの大切なものを残してくれました。

それらのことは、これ以上ない程恵まれていることだと感じています。

だからぼくは、もうメイのことで悲しむのは終わりにしようと思います。


メイは、本当にいい“旅立ち”をしました。
眠るように安らかに。
きっと、この世でやるべきことはもうクリアしてしまったに違いありません。

それを純粋に喜んであげることができたら、と思うのです。
そうすれば、メイも安心して旅立てるでしょう。

最後の3ヶ月は、メイからのプレゼントだったようです。
昨年末の弱ったときが本来の死期だったのではないでしょうか。

メイは、ぼくたちのために踏み止まって、ちゃんとお別れするための猶予を与えてくれ
 ました。


ウチに来てくれてありがとう、メイ。
本当にありがとう、さようなら。


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コメント 2

ごま

メイちゃんのことを第一に考え、営業されていたのはステキだなと思いました。
メイちゃんは本当にすごく愛されていたんだな ってのがものすごく伝わってきました。
そして大好きな人たちに見守られながら安らかな眠りについたんですから、幸せだったと思います。




by ごま (2010-03-24 14:03) 

akuta

ごまさん、ありがとうございます。

アクタは、まあ多分営利目的ではない感じなので…。
自分たちが嫌な思いをしてまでやりたくないんです。

昨年は保健所が注意に来ました。
彼らには、「動物は汚いもの」としか思えないのでしょう。
かわいそうに。

「虹の橋」、さっきやっとちゃんと読みました。
前に見たときは、やはり認めたくない気持ちがまだちょっと
 あったみたいで…。
内容が頭に入ってきていませんでした。

「死は全てを奪い去ってしまうものではありません」以下、
 非常に共感できるものがあります。
“動物を愛せること”は他でもない自分自身の喜びであり、
 幸せであると人間はもっと知るべきですね。
改めて、そう強く感じました。

by akuta (2010-03-25 12:12) 

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